大砲を音楽に使った作曲家チャイコフスキー 実はウクライナがルーツ
以前「トリビアの泉」にも取り上げられたので、ご存知の方もおられるかもしれませんが、チャイコフスキーの1812年という曲は「大砲」が楽器として使用されています。楽譜にはCANONと表記されています。
この1812年は自衛隊が大砲を使った演奏を行っている事で有名なのですが、海外のオーケストラの録音でもその国の軍隊の大砲の音が使われていることが多いです。もちろん録音会場で空砲とはいえ大砲をぶっ放すわけにはいかないので別録りしています(笑)。大砲が使えない場合は、バスドラムの皮を思い切り緩めたものを渾身の力で叩いて大砲の代わりにするのが一般的です。
陸上自衛隊が1812年を演奏する場合M101榴弾砲を使う事が多いようです。M101は既に正面装備ではない大砲ですが、礼砲や1812年演奏用として現在でも陸上自衛隊が運用しています。
さて、このチャイコフスキーは一般的にロシアの作曲家とされていますが、意外にもルーツはウクライナのコサックです。
ウクライナとロシアの音楽を聴き分けるというのは正直難しいのかもしれません。ロシア五人組と言われる作曲家も、結構いろんなルーツを持っています(ノヴゴロド公国とかリトアニアとかフランスとか)。
しかし、クラシック音楽の中で聞きやすい部類のチャイコフスキーは、ウクライナにルーツを持つという事は是非知っておいて欲しいと思います。ウクライナとロシアというのも実は微妙な関係・・・・なんて言わなくても最近のクリミア情勢で知ってますよね。
ちなみに1812年というのはナポレオンのロシア遠征を描いた曲です。1812年は「曲の出来は良くない」的なクラシック通のお話しもありますが、これでクラシックに親しんでくれるなら上等!と思います。まるで情景が思い浮かぶような音楽ですから、是非お聞きください!
大砲を使っている録音ではありませんが、本場のフェドセーエフ/モスクワ放送交響楽団の演奏がAmazonプライム会員なら無料で聞く事ができます。
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