エリザベートをより深く楽しむ4~小説版を読んでみよう!
エリザベートはミュージカルが原作で、本書が原作ではないのですが、宝塚のエリザベートがお好きな方なら一読の価値ありです。
ノベライズの魅力~描かれなかった部分と言語化
「ノベライズ」というのは小説化の意味で、人気のテレビドラマやアニメのノベライズが有名です。私が最初に読んだノベライズというのは宇宙戦艦ヤマト完結編のノベライズ版でした。
恐らくこれです(違っていたらごめん)
このノベライズ版を読んだ時に印象的だったのが2つ
1 描かれなかった部分を知る事ができる
映画版「ヤマト完結編」ではヤマトが地球を飛び立つシーンで、海面から離れた後妙な「間」と島の苦悩の表情が描かれています。新たなる旅たちの飛び立つシーンと比べても完結編はちょっと変な間です。この間の謎はノベライズ版を読んで解けました。
ノベライズ版ではヤマトの機関が完全ではない事を表現するために機関室と艦橋のやり取りがあるのです。この描かれなかった部分を知る事ができます。
2 演出や演技の意味を言語化できる
確か波動カートリッジ弾発射のシーンで、ノベライズ版では南部が「張り切って」と書かれていました。映画では「張り切って」という印象がなかったのですが、恐らく南部は張り切っている演出か演技をしているのだと思いました。
2つの特徴は、スタートレックにしてもエアーウルフにしてもノベライズ版では共通している事でした
エリザベートのノベライズ版は?
エリザベートのノベライズ版でも基本はこの特徴は同じです。ミュージカル本編ではなかなか分かりにくい事、例えばエリザベートの家系の話や、黒天使がどこに潜んでいるのかという事が書かれていますし。トートの感情を言語化してありますから、エリザベートのストーリーはより分かりやすくなります。
私の注目点~最後のダンスと鏡
ミュージカル「エリザベート」の有名曲及び有名シーンに
・最後のダンス
・鏡の間
がありますね。この2つ、ネットを検索してもほとんど曲名とかシーン名としてでできます。でもノベライズ版ではちょっと違います。
「最後のダンス」=ラストダンス=本命と踊るダンスの事で言葉としてはバート・イシュルのシーンから登場しています。
「鏡の間」=エリザベートの有名ナンバーのシーンなのですが、ノベライズ版では「鏡の間」はシェーンブルンの舞踏会の場面(フランツとエリザベートの祝賀舞踏会のシーン)から「鏡」が重要なキーワードとして登場します。
オマケ=宝塚版との他の違い
・リヒテンシュタインは太ったおばさん
・トートは結構激情家
・ナイフに関しては結構細かく書かれている
・マダムウォルフのシーンは人魚姫を知っている必要がある
あとがきも読もう!
この後に小池修一郎の文が続きますが、このあとがきも是非ご一読ください。チェコ親善アンバサダーのほりいさんとの対談、チェコとドイツの関係エデュアルド社長のインタビューなど中欧の国々が自らのルーツや歴史に並々ならぬ誇りを持っていることがよくわかると思います。
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