チェコ国立技術博物館のスピットファイア
第二次世界大戦中、チェコはドイツの支配下にありましたが、義勇軍としてチェコ人パイロットがイギリス軍に加わり大活躍しています。イギリス空軍のラウンデルをつけながらも、小さくチェコのマークを描いたスピットファイアがまさにこのチェコ義勇軍の機体なのです。今回はチェコ国立技術博物館から提供していただいた画像もご紹介します。
Vitさんの説明
Vitさんからの連絡の中でこういう説明がありました。
確かにチェコ義勇軍というかイギリス空軍の機体なのにチェコのマークの付いたスピットファイアは見かけたことがあります。しかし、ヒーロ―!とは!それも共産主義時代には刑務所・・・・・なんだか映画が一本できそうです。日本人はほとんど知らない歴史ではないでしょうか?
バトル・オブ・ブリテンでのチェコ人パイロット
なぜチェコでスピットファイアのパイロットがヒーローとなり、スピットファイアに人気があるのか?
この答えはバトル・オブ・ブリテンに遡ります。
バトル・オブ・ブリテンはナチスドイツのイギリス侵攻作戦の前段階しての航空戦で、イギリス上空でスピットファイア・ハリケーンを中心としたイギリス空軍がドイツ空軍を迎え撃ちました。この戦いでイギリスは辛くも勝利し、ナチスドイツのイギリス本土上陸を断念させることに成功したのです。
バトル・オブ・ブリテン初期のイギリス空軍の戦闘機の数は僅か500機程度、この500機がナチスドイツからイギリスと世界を守ったのです。イギリスのミッチェル技師が命を賭してスピットファイアを完成させたストーリーも含めても実にドラマチックです。
ここでチャーチルの言葉を引用しておきましょう
そして、イギリス空軍には多数の外国人パイロットが含まれていました。イギリス連邦のカナダ・ニュージーランド・オーストラリアなどは勿論ですが、ポーランド人とチェコスロヴァキア人パイロットもイギリス空軍に属していました。ハリケーンを駆り、バトル・オブ・ブリテン最高のエースとなったヨゼフ・フランチシェク(Josef František)はポーランド空軍に属して戦っていますが、チェコ人でした。機体にはチェコのマークがなくともチェコ人パイロットが戦っていたのです。
他にもイギリス空軍で活躍したチェコ人パイロットは数多く、だからこそチェコではイギリス空軍で戦ったスピットファイアのパイロットはヒーローなのです。
チェコに現存するスピットファイア
チェコ国立技術博物館にはスピットファイアMKⅨLFが現存しています。国立技術博物館から画像を提供していただきました。
“Národní technické muzeum”
日本語:国立技術博物館
住所:Kostelní 42, 170 78, Prague 7
( https://goo.gl/maps/cDxRVscbo2HaeLuc9 )
営業時間(変更の可能性あり):火曜日~日曜日 / 9:00~18:00
入場料(変更の可能性あり):250コルナ(大人)(割引やグループチケットもあります)
WWW(英語):https://www.ntm.cz/en
スピットファイアの画像も素晴らしいのですが、他にも見てみたいものがたくさんあります!
鉄道ファンでもあるので、こういうのは燃えますね!。このカラーリングがかっこいいです!
https://www.ntm.cz/en/fotogalerie/detail/den-otevrenych-dveri-zari-2012
参考リンク
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